2004年04月03日

オランダの美容院へ行く

昨日、髪を切ってきました。子供の春休み中はちょっと行きづらい状況だったので、ようやく、という感じで、「あー、さっぱりしたあ」と気分爽快。まあ、土台の出来がいまいちなので、「美しくなったわあ」とは思えないのですが。

で、当たり前のことですが、オランダでも美容院には出かけていました。もともとおしゃれには無頓着な方ですが、一応人並みの美意識は持ち合わせているので、「切ってくれればそれでいい」とまでは達観していませんでした。かといって、一部の駐在奥様のように車で一時間半かけてドイツのデュッセルドルフまで出かけていき、日系のホテル内の美容院に行くほどの根性はありません。そこで、我が家に近くて若いスタッフが多く、お客さんも沢山来ていそうなところを自分でチェックし、行くことにしました。

ほとんどの美容室がそうらしいのですが、完全予約制です。その方が待ち時間が少ないので楽なのですが、語学が弱い私にはちょっと億劫。いくらオランダでは英語が通じると言っても「はい、**美容室です」という挨拶はオランダ語です。「ほにゃらら、ほにゃらら」という訳の分からない言語を聞き流した後に「すみません、予約をしたいのですが・・」というのを英語で切り出すのはちょっと気が滅入ります。まあ、慣れればどうということもなくなりましたが。あまり英語が得意そうではないスタッフに「eleven..?」と聞き返されても、「elf」とオランダ語に言い換えることが出来るようになりましたから。

予約が取れてその時間に出かけていくと、ほとんど待たずに鏡の前に通されます。特別に頼まなければシャンプーはしてくれません。私の場合、一度だけお願いしたことがありますが、ずいぶんと日本とは勝手が違いました。仰向けになるところまでは日本と一緒ですが、顔の上にガーゼをかぶせてくれません。顔に水しぶきがかかりますし、何より目のやり場に困ります。顔にガーゼを載せておくだなんて、よくそんなことを日本人は思いついたものです。あれは画期的なアイディアだったんですね。
洗い始めるともっと驚きです。髪をなでるようにしかしてくれないのです。最初だけ泡立てるだめにそうしているのかと思ったのですが、結局そのまま。洗ったという感じにはならず、いらいらだけが残りました。彼女たちは自分の頭を洗うときにも髪をなでるだけなんでしょうか?

切り始める前に、希望のヘアスタイルを伝えます。私は面倒な説明が大変なので、毎回「全体を*センチづつ切って下さい」とお願いしていました。ただし、半年以上経って、念のため以前の髪型の写真を見せて「これと同じにして」と言ったら、「トップの長さが足らないから無理ね」と言われ、じゃ、今までのカットはなんだったの? と目が点に。結局、自分が得意とする髪型になってしまうようなのでした。そういえば、中華街には当然アジア系の人の髪質を得意とする美容師さんがいるわけですが、そこに行くとみんな同じ髪型になるのだそう。カットが上手という噂でしたが、これは上手と言えるのでしょうかね・・。

そういえば、以前に女性誌の記事に「フランスのおしゃれな美容室で髪をきってみませんか?」というのがありましたが、一体どうやって自分の希望を伝えるのでしょう。「希望の髪型の写真を持っていって見せれば大丈夫」と書いてありましたが、はなはだ疑問です。「あなたの髪質だとこれはちょっと無理ねえ」と言われないとも限らないわけで。「乾かすときにはこんな風にブローするといいわよ」とか、「ムースは毛先にだけつけて」なんていうアドバイスもきけないのですから、何も無理して言葉の通じない土地で髪の毛なんて切らなくても・・と思ってしまいます。まあ、トップモデルも利用する美容室でカットするという「気分」を満喫したいのでしょうけれどね。

さて、髪を切るときには日本のようにマントを着せてくれますが、首のタオルは巻きません。普段何気なく巻いてもらっていますが、あれのおかげでマントの中に髪の毛が入ってこないのだと気付きます。切り終わってマントをはずすと首の周りは毛だらけ。日本なら顔まで刷毛などで髪を払ってくれますが、そんなことオランダでは望むべくもありません。首にぐるりと髪の毛の帯がついたまま、支払いに向かわなくてはいけません。髪の上にも切った髪の毛はついたままです。自転車に乗って家に帰るまでに、はらはらと肩に落ちてきます。日本なら「お出かけ前に美容院に行っておめかし」ということも出来ますが、オランダでは「一旦家に帰って髪を洗い、再度出直す」と思っていないと、出かけた先で迷惑をかけることになってしまいます。

これらもやはり、「サービス」というものへの考え方の違いなのでしょうか。だからといって美容室の人たちが不親切というわけではありません。みんなにこやかでしたし、パーマをかけるわけでもないのに毎回必ず紅茶をいれてくれました。20分ぐらいで切り終わってしまうのも魅力です。また、子供用のゴーカートのような乗り物の形の椅子などは日本では子供専門美容室でしか見かけないものですが、オランダではそう珍しくないようです。

要は「どんなサービスが必要か」という価値基準が違うということでしょう。やはり「サービス」というものは国毎にかなりばらつきがありそうです。オランダでこれですから、旧共産圏や、宗教観の大きく異なるアラブとなるとどれだけ違いがあるのかと思ってしまいます。何を必要とし、何をうれしく思うのか、そしてそれをどこまで反映させるべきだとサービスする側が考えるか。美容院ひとつとっても色々な形がありそうです。

美容院という日常的な場所で、そんなことを考えていた私でした。

(2003/4/13記)
posted by Kako at 20:33| Comment(2) | TrackBack(0) | 美容・コスメ
この記事へのコメント
私は美容師7年目、オランダにとても興味をもっているので是非来年から住んで働きたいと思っています。美容院かヘアーメイク事務所探しているのでよい情報があればおねがいします
Posted by marry at 2005年02月11日 00:43
marryさん、こんにちは。
オランダの美容院についてここに書いた以上に知っていることはほとんどありませんが、1年ほど前に、日本人の方がオランダのロッテルダムで美容師の資格を取って頑張っているという話をテレビで見ました。

私は直接存じ上げないのでこの方のHPのURLを貼るのを自粛させて頂きますが、「オランダ 美容師」で検索すればヒットすると思います。

ご参考までに
Posted by Kako at 2005年02月12日 08:05
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